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永住申請の「駆け込み」は本当に大丈夫ですか? 京都出張所「10ヶ月待ち」の現実と、今すべきこと・待つべきこと

永住権・永住ビザ

先日、管轄の京都出張所へ永住の申請に出向いた際、窓口の職員から異例の説明がありました。

現在、京都出張所では永住の審査に10ヶ月ほどお時間をいただいています。

かつては半年程度が目安とされていた地方出張所でも、審査期間がほぼ1年に近づいています。全国的に見ても審査期間が10〜14ヶ月に達するケースは珍しくなくなっており、「半年で結果が出た」という以前の常識はもはや通用しないといっても良いでしょう。

なぜこれほど長期化しているのか。そして、今「急いで申請すべき人」と「今は申請すべきでない人」は、どう見分ければいいのか。現場の実態を踏まえて整理します。


空前の「駆け込み申請」が長期化を招いている部分も

現在永住申請が急増している背景には、明確な2つの要因があります。

① 審査の厳格化報道
税金・社会保険料の未納に対するペナルティ強化や、永住取り消し制度の整備など、制度の引き締めが続いています。「今の要件のうちに出しておきたい」という判断が広がっています。

② 手数料の大幅引き上げ方針
2025年後半から、政府が現行1万円の永住許可申請手数料を10万円以上に引き上げる方向で検討しているという報道が相次ぎました。「高くなる前に」という心理が働き、準備が十分とはいえない人まで申請に動いている状況です。

この「駆け込み+件数増加」が、ただでさえ慢性的に不足している審査リソースをさらに圧迫し、結果的に全員の審査が遅れるという悪循環を生んでいると思われます。

もちろん条件が整っていれば「今出す」ことに合理性はあります。のんびりしていては逆に機会を逃してしまう可能性があるのも定年退職して2年、永住申請したい」その相談が手遅れだった理由 長年日本に住む外国人が陥る「空白期間」の罠で説明した通りです。しかし、準備が整っていない状態での申請は「早く出した」のではなく「不許可のリスクを前倒しした」だけになりかねません。


最も重要な要素は「年金」――1日の遅れも見落とせない

永住申請で審査官が最も厳しくチェックする項目の一つが、国民年金・厚生年金の納付状況です。

「税金は払っていても、年金を少し遅れて払ったことがある」という方は非常に多いのですが、永住審査においてこれは深刻な問題になり得ます。

入管実務の基準として、直近2年間の年金納付状況が特に厳しく審査されます。遅延や未納が確認された場合は、その最後の遅延・未納時点から2年間、原則として申請タイミングとして適切でないと判断されることが通常です。

つまり、「2年以内に年金の遅延・未納があった場合は、そこからさらに2年待つ」ことが安全策です。

また、遅延があったのが2年より前であれば無条件に問題なしと言えるかというと、そうでもありません。それ以前の時期に未納がある場合は申請書類の中で理由書を添付し、遅延が生じた経緯と、その後確実に納付が継続されていること等を丁寧に説明することはやっておきたいことです。「昔のことだから触れなくていい」という考えは通じないとまでは言えないのですが、むしろ審査官に自分から積極的に説明しておく姿勢を示す方が、審査において有利に働くといえます。


過去の事例では、2年以前の未納について説明するように審査官から求められたケースと特に何も言われなかったケースもあるようです。「何も言われない場合もあるならいいじゃないか」となるかもしれませんが、言われてから理由書等を作成するのでは今の審査の遅延状況ではさらに審査期間が延びる原因になりかねないからです。

実務上のポイント:


  • 直近2年以内に遅延・未納→申請不可と考えるべき(再度2年の継続納付を確認してから)

  • 2年より前の遅延・未納→理由書で必ず言及・説明(触れないことで結局審査が伸びる原因になりかねない)

  • 申請前に必ず「ねんきん定期便」または「年金記録」でご自身の納付履歴を確認

「高度専門職ポイント80点」の自己判断は信頼できるか

高度専門職ルートでの永住(80点で1年の特例)を目指している方の中に、ポイントを甘く見積もっているケースが目立ちます。

特に多いのが「副業収入を年収に合算してOK」という誤解です。

高度専門職のポイントでカウントされる年収は、あくまで「その高度専門職としての活動に係る報酬」が原則です。メインの勤務先以外の収入を合算するには、業務内容の関連性・継続性・税務処理の適正さなど、複数の条件を満たした上で客観的な証拠を示す必要があります。

翻訳のアルバイト、語学講師、単発の業務委託など、高度専門職の活動と業務性格が異なるものは認められないことがほとんどです。「副業込みで年収ポイントを取る」という設計で申請に踏み切るのは、大変危険と言わざるを得ません。むしろ一部の職種を除いてほとんど副業収入を収入要件に加算してOKな場合はないと考えても厳しいとは言えない状況です。

副業収入を除いた給与だけでポイントが届かない場合は、高度ルートを見直すことが先決でしょう。


今すぐ申請しても良い人/待つべき人の判断軸

項目 申請を検討できる状態 まだ待つべき状態
年金 直近2年以上、1日の遅延もなく完全納付 2年以内に遅延・未納歴あり
税金 所得税・住民税の未納・延滞ゼロ 直近に未納・分納の履歴あり
社会保険 勤務先で継続加入、保険料の滞納なし 空白期間・未加入期間あり
高度ポイント 主たる給与だけで70点/80点が証明できる 副業や曖昧な収入を足してギリギリ届く
在留期間 最長在留期間(3年・5年)を保持している 1年・2年のままで申請しようとしている

まとめ

手数料の値上げも要件の厳格化も、確かに「早く申請したい」気持ちを後押しする材料です。ただし、入管の審査は「とりあえず出した」案件を優しく見てくれるほど甘くはありません。

特に年金については「直近2年間がクリーンかどうか」が事実上のスタートラインです。クリーンでない場合は、焦って申請するのではなく、しっかり実績を積み直す期間と位置付けてください。

「今の自分が申請できる状態かどうか」を冷静に判断することが、最終的に最短で永住を取る道です。

不安な点がある場合は、ぜひ申請前に専門家へご相談ください。

この記事を書いた行政書士は
勝見 功一

はじめまして。京都市上京区でビザ申請手続きのお手伝いをさせていただいております申請取次行政書士の勝見です。
まだまだ若輩者ですが、持ち前のフットワークの良さを活かして迅速かつ誠実に対応させていただきます。初回の相談は無料ですのでまずはお気軽にお問い合わせ下さい。
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