前回は外国人雇用とマイナンバー制度の基礎知識についての説明でした。
今回は実際にどのような対応が必要となるのかの説明です。
まずはマイナンバー対応ですべきことは
まず外国人を雇用する事業者が対応すべき範囲をきちんと把握しましょう。事業者は、税務署に提出する法定調書や社会保険分野の健康保険、雇用保険、年金の手続きに従業員や報酬の支払い先などのマイナンバーが必要となります。
書類への記載が必要となる時期は提出時期等によって違いますが、退職や新規採用などで1月以降、すぐに手続きが必要になるケースも考えられます。
そのため、必要となるマイナンバーの収集についてはなるべく年内に対応を済ませること、また事業所内でマイナンバーの対応に当たる部署、担当者の決定、相談先などの確保もできれば年内には行っておきたいところでしょう。
対応方針を決定する
マイナンバー対応が必要な業務の洗い出しが済んだ後は具体的な対応の方針を決定します。事業所の外国人等の雇用人数や規模、業務の量などで事業所内の担当部署や人員で対応を賄うのか、あるいは外部のマイナンバーを扱う業者にマイナンバー業務を委託するのかを考える必要があります。
そして、担当部署を設けて対応する場合は担当部署や担当者を、外部委託する場合は委託先の決定が必要になります。また、委託先を決定する場合であっても、事業所内に対応する担当者はもちろん必要になるでしょう。
また、方針の大枠と共に、対応の際に必要となる用紙類や備品(シュレッダーなど)などについても決定しておかなくてはなりません。
具体的な対応の決定
対応方針を決定させたら具体的な対応業務について決定していきます。但しその前に、事業所内においてマイナンバー制度やその事業所内での取り扱いの必要性等について、外国人従業員や支払先に事前の周知を徹底して制度及びマイナンバーを収集することへの理解を得ておきたいところです。
そして対応部署について具体的な取り扱い手順や役割分担、書類についての様式・記載方法等の確認を行います。
対応体制が整うまでは、文書で手順などについて確認できるように準備しておくのもよいと思われます。
全ての準備が整ったら事業所全体で研修などを行うことをお勧めします。担当者だけに研修を行うと、担当者不在の場合や、担当者以外の部署に連絡等が上がってきた場合に対処できない事態が考えられるからです。
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