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【2026年版】技人国で更新不安なら「特定活動46号」への転換を検討|要件・対象業務・申請手順を行政書士が解説

就労ビザ

「大学卒業後、IT企業に就職したものの、実際の業務はテスターばかり…」
「店長候補として採用されたが、レジや品出しが結構多い…」

こうした状況で次回の技術・人文知識・国際業務(技人国)ビザ更新に不安を抱えている方は少なくないようです。
2026年現在、技人国ビザの審査厳格化が進められつつあるようで、「現場業務中心」の働き方は、特定技能制度への移行を促す方針もあり、今後更新が認められない可能性が高まってきています。

しかし日本の大学・大学院を卒業し、高い日本語能力を持つ方にはもう一つの選択肢があります。
それが「特定活動(本邦大学卒業者)」、通称「特定活動46号」です。

この在留資格は技人国では認められにくい現場業務(接客、販売、製造ラインの一部等)を含む場合であっても、「日本語を用いた業務」かつ「大学等で学んだ知識を活かす業務」であれば許可される可能性があります。
本記事では特定活動46号の要件、技人国との違い、申請方法、そして永住申請への影響まで、実務に基づいて徹底解説します。


特定活動46号とは?制度の概要と創設背景

制度の概要

特定活動46号は、2019年5月に新設された在留資格です。
正式には「出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の規定に基づき同法別表第一の五の表の下欄に掲げる活動を定める件」の告示46号に該当する活動として定められています。

この在留資格の最大の特徴は、技人国では原則として認められない「現場業務」への従事がある程度可能になる点です(もちろん全面的に現場業務というのは認められません)。
ただし誰でも取得できるわけではなく、日本の大学等を卒業し、高い日本語能力を持つ外国人に限定されています。


創設の背景

特定活動46号が導入された背景には、以下の課題がありました:


  • インバウンド需要の高まり:訪日外国人の増加に伴い、高い日本語能力を持つ人材が小売・宿泊・飲食業で求められるようになった

  • 留学生の就職先の限定:技人国ビザの要件では、せっかく日本で学んだ留学生が希望する業種・職種に就けないケースが多発

  • 人手不足の深刻化:専門知識と日本語力を兼ね備えた人材を、より柔軟に活用したいという産業界のニーズ

これらの課題を解決し、日本で学んだ外国人留学生が、学歴と日本語能力を活かして幅広い業種でキャリア形成できるように設計された制度です。


特定活動46号の要件:詳細チェックリスト

特定活動46号を取得するには、以下の4つの要件をすべて満たす必要があります。


要件①:学歴要件

以下のいずれかに該当すること:


  • 日本の大学を卒業し、学士の学位を取得していること

  • 日本の大学院を修了していること

  • 日本の短期大学または高等専門学校を卒業していること

  • 外国人留学生キャリア形成促進プログラムの認定を受けた専修学校専門課程の学科を修了していること(2024年2月29日から対象追加)

重要な注意点


  • 「日本の」教育機関であることが必須です。海外の大学のみの卒業では、この要件を満たしません。

  • 専門学校は、文部科学大臣認定のプログラム修了者に限られます(全専門学校生が対象ではありません)。

要件②:日本語能力要件

以下のいずれかに該当すること:


  • 日本語能力試験(JLPT)N1に合格していること

  • BJTビジネス日本語能力テストで480点以上を取得していること

  • 日本の大学または大学院において「日本語」を専攻して卒業していること

  • 外国の大学・大学院において日本語を専攻し、かつ日本の大学(院)を卒業していること

ポイント


  • N1「相当」ではなく、実際の合格証明または成績証明が必要です。

  • 日本語専攻の場合も、卒業証明書で専攻を証明する必要があります。

要件③:業務内容要件

以下の2つの条件を両方満たす業務に従事すること:


  1. 日本語を用いた円滑な意思疎通を要する業務であること

  2. 大学または大学院で習得した広い知識や応用的な能力を活用できる業務であること

具体例(許可される可能性が高い業務)


  • ホテルのフロント業務(外国人客への対応+日本人客・スタッフとの日本語コミュニケーション)

  • 小売店の販売員兼商品企画(接客+マーケティング業務)

  • 飲食店の店舗管理者(接客+経営分析・仕入れ管理)

  • 製造業の現場監督(ライン作業の指導+外国人労働者への通訳)

従事できない業務の例


  • 皿洗い、清掃、指示されたライン作業等の単純作業のみに従事する業務

  • 風俗営業活動(キャバクラ、パチンコ、ゲームセンター等)

  • 弁護士等、資格を有する者に限定される業務

技術・人文知識・国際業務(技人国)のような専攻と業務の関連性までは必要とされないと考えられています。

要件④:報酬要件

日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること。
また、「フルタイムの常勤職員」であることが求められます。


技人国との違い:どんな業務が可能になるのか?

在留資格比較表

項目 技術・人文知識・国際業務 特定活動46号 特定技能1号
学歴要件 短大以上または専門学校卒業 日本の大学・大学院・短大・高専卒業等 不要(技能試験合格必要)
日本語要件 なし N1またはBJT480点以上等 N4またはJFT-Basic A2
可能な業務 大卒以上の知識・能力が必要な専門業務のみ 日本語使用+大卒知識活用の業務(現場作業を兼ねることも可) 特定産業分野の相当程度の技能を要する業務
現場作業 原則不可(付随的のみ) 主たる業務に付随する範囲で可 可能
雇用形態 直接雇用・派遣可 原則直接雇用のみ(派遣不可) 直接雇用(農業等は派遣可)
家族帯同 可能 可能 不可
永住要件への算入 可能 可能 不可(特定技能2号は可)

最大の違い:「現場業務」への従事

技人国ビザでは、レジ打ち、接客、品出し、ライン作業などの「現場業務」は原則として認められません。
一方、特定活動46号では、「日本語を使う」かつ「大学で学んだ知識を活かす」という条件を満たせば、現場業務を含む働き方が可能になります。

具体例で理解する:コンビニ店長の場合


  • 技人国の場合(不許可リスク大)
    週5日シフトに入り、レジ・品出しが業務の5割。店舗運営の企画は月1回のミーティングのみ。
    → 「単純労働が主たる活動」として更新不許可の可能性が高い。

  • 特定活動46号の場合(許可の可能性)
    同じく週5日勤務で現場作業も行うが、アルバイトスタッフ(外国人・日本人)への日本語指導、売上分析・商品仕入れの企画、本部との日本語での報告・調整業務を行う。
    → 「日本語使用+大学で学んだ経営・マーケティング知識の活用」として許可される可能性が高い。

特定活動46号のメリット・デメリット

メリット

  1. 業種・職種の選択肢が大幅に広がる
    技人国では就けなかった小売、飲食、宿泊、製造現場などの業種でも就労可能になります。

  2. 在留資格の安定性が向上
    技人国でグレーゾーンだった働き方が、46号なら適法に認められる可能性があります。

  3. 永住申請への道が開ける
    特定活動46号は「就労資格」として永住要件の5年以上にカウントされます。更新回数に制限もありません。

  4. 家族帯同が可能
    配偶者や子どもを「家族滞在」として日本に呼び寄せることができます。

デメリット・注意点

  1. 初回は在留期間が短い
    最初の申請時は1年間、最初の更新時も1年間となるケースが多く、3年・5年の在留期間が付与されるまで時間がかかります。

  2. 要件が厳格
    日本の大学卒業+N1相当という高いハードルがあり、すべての技人国保持者が対象ではありません。

  3. 業務内容の立証負担が大きい
    「日本語使用」と「大学知識活用」の両方を具体的に説明する必要があり、理由書・業務説明書の作成に専門性が求められます。

  4. 派遣社員は原則不可
    雇用先の業務に従事することが要件であり、派遣労働は認められないケースがほとんどです。

申請手順と必要書類

申請の流れ

在留資格変更許可申請として行います。


  1. 申請書類の作成と必要書類の準備(約2~4週間)

  2. 出入国在留管理局への申請(本人または代理人)

  3. 審査(標準処理期間:1~3ヶ月程度)

  4. 審査結果の通知(ハガキで通知)

  5. 許可の場合:出入国在留管理局で証印手続き(手数料4,000円)

必要書類一覧

基本書類


  • 在留資格変更許可申請書

  • 写真(4cm×3cm)1枚

  • パスポート及び在留カード

  • 申請理由書(なぜ46号が必要か、業務内容の詳細を説明)

学歴を証明する書類


  • 日本の大学・大学院等の卒業証明書または学位記の写し

日本語能力を証明する書類(いずれか)


  • 日本語能力試験N1の合格証明書または成績証明書の写し

  • BJTビジネス日本語能力テスト480点以上の成績証明書の写し

  • 日本語を専攻したことを証明する卒業証明書

勤務先に関する書類


  • 雇用契約書の写し

  • 会社の登記事項証明書

  • 会社案内・パンフレット

  • 直近年度の決算報告書の写し(貸借対照表・損益計算書)

業務内容を証明する書類(最重要)


  • 業務内容説明書(詳細な業務内容、日本語使用場面、大学知識との関連を記載)

  • 組織図(申請人の位置付け)

  • 勤務場所の写真・レイアウト図

  • 業務マニュアルや研修資料(日本語使用を示すもの)

報酬を証明する書類


  • 給与明細書の写し

  • 源泉徴収票の写し

  • 住民税の課税証明書・納税証明書

申請のポイント:「日本語使用業務」の立証方法

特定活動46号で最も重要なのが、「日本語を用いた円滑な意思疎通を要する業務」の立証です。
効果的な立証例:


  • 業務日報(日本語で作成したもの)のサンプル

  • 社内会議議事録(日本語)

  • 顧客対応記録(日本人客とのやり取り)

  • スタッフ指導マニュアル(日本語で作成したもの)

  • 本部・取引先との日本語メール

単に「日本語を使います」と書くだけでなく、具体的な証拠を添付することが審査通過の鍵となります。


よくある質問(FAQ)

Q1: 海外の大学卒業でも特定活動46号は取得できますか?

A: 原則として取得できません。
特定活動46号の学歴要件は「日本の大学・大学院等」と明確に規定されています。
ただし、外国の大学で日本語を専攻し、その後日本の大学(院)も卒業している場合は、日本語能力要件の証明として外国大学の日本語専攻が使えます。


Q2: 日本語能力試験N1を持っていませんが、絶対に取得できませんか?

A: N1以外の証明方法があります。
以下のいずれかで要件を満たせます:


  • BJTビジネス日本語能力テスト480点以上

  • 日本の大学または大学院で日本語を専攻して卒業
    N1がなくても、これらの代替手段で申請可能です。

Q3: 特定活動46号から永住申請はできますか?影響はありますか?

A: 永住申請は可能です。
特定活動46号は「就労資格」として認められており、永住許可申請の要件である「就労資格で5年以上在留」にカウントされます。
ただし、初回・2回目の更新は1年間の在留期間になることが多く、永住申請に必要な「3年以上の在留期間」を得るまで時間がかかる場合があります。


Q4: 技人国と特定活動46号、どちらで申請すべきですか?

A: 業務内容によって使い分けるべきです。


  • 技人国を選ぶべきケース:完全な専門職(システム開発、設計、翻訳、海外営業等)で現場作業がない、海外の大学卒業である、日本語能力がN1レベルに達していない。

  • 特定活動46号を選ぶべきケース:日本の大学卒業+N1相当の日本語力を持つ、現場業務(接客、販売、製造等)を含む働き方をしたい、技人国でグレーゾーンと判断される可能性がある業務内容。

Q5: 派遣社員でも特定活動46号は取得できますか?

A: 原則として取得できません。
特定活動46号は、契約機関(雇用主)の業務に従事することが求められるため、実務上派遣契約での就労は認められていません。雇用主の指揮命令下で雇用主の業務(現場業務含む)を行う「直接雇用」である必要があります。


Q6: 専門学校卒業でも特定活動46号は取得できますか?

A: 条件付きで可能です。
2024年2月29日から、「外国人留学生キャリア形成促進プログラム」の認定を受けた専修学校専門課程の学科を修了していれば対象となりました。
すべての専門学校が対象ではないため、自分の卒業した専門学校・学科が認定プログラムかどうかを確認してください。


Q7: アルバイトやパートタイムでも申請できますか?

A: 原則として申請できません。
特定活動46号の要件には「日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上」があり、実務上はフルタイム雇用(週30時間以上)が求められます。


まとめ:自分のキャリアに合った在留資格を選ぶ

特定活動46号は、日本で学んだ留学生が学歴と日本語力を最大限に活かして多様な業種で活躍できるよう設計された在留資格です。

こんな方に特定活動46号をおすすめします
✅ 日本の大学・大学院を卒業し、N1相当の日本語力がある
✅ 現在技人国ビザだが、現場業務が多く更新が不安
✅ 小売・飲食・宿泊・製造などの業界でキャリアを築きたい
✅ 将来的に日本での永住を視野に入れている

最後に:制度の趣旨を理解して適切な選択を
2026年現在、技人国ビザの審査厳格化が進む中、適切な在留資格への変更は「リスク回避」ではなく「キャリア戦略」です。
特定活動46号は、技人国よりも柔軟な働き方を可能にする一方、要件は決して緩くありません。「日本語を活かす」「大学で学んだ知識を活かす」という制度の趣旨に合致した働き方であれば、安定した在留と将来の永住申請への道が開けます。

もし現在の在留資格に不安がある場合は、更新不許可のリスクが顕在化する前に、専門家に相談して最適な在留資格への変更を検討してください。

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この記事を書いた行政書士は
勝見 功一

はじめまして。京都市上京区でビザ申請手続きのお手伝いをさせていただいております申請取次行政書士の勝見です。
まだまだ若輩者ですが、持ち前のフットワークの良さを活かして迅速かつ誠実に対応させていただきます。初回の相談は無料ですのでまずはお気軽にお問い合わせ下さい。
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