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就労ビザの取得方法|申請手順と必要書類を完全ガイド

就労ビザの取得には最も一般的な在留資格認定証明書の申請と取得から在外公館でのビザ申請、そして以前から別の在留資格で在留する場合の在留資格変更申請からの新在留カードの受け取りまでなど複数の手続きが必要です。2024年からは申請のオンライン化が進み、手続きの効率化も進められています。本記事では就労ビザ取得の具体的な手順と必要書類について実務経験に基づいて詳しく解説します。特に申請時の注意点や不許可となりやすいケースについても具体例を交えて説明します。詳細な個別相談が必要な方は、お問い合わせフォームからご連絡ください。

就労ビザ取得の全体の流れ

就労ビザの取得は、通常2~3ヶ月程度の期間を要します。在留資格認定証明書の取得から在留カードの受け取りまでの一連の流れを理解し、計画的に進めることが重要です。特に2024年からは、オンライン申請システムの利用が推奨されており、手続きの効率化が図られています。

申請から取得までのタイムライン

手続き 所要期間 実施場所
在留資格認定証明書申請 1-3ヶ月(2024年秋現在はより時間がかかる) 地方出入国在留管理局
査証(ビザ)申請 5営業日程度 在外日本公館
入国・在留カード取得 入国時 空港等の入国管理局

オンライン申請と窓口申請の違い

項目 オンライン申請 窓口申請
申請時間 24時間可能 窓口営業時間内のみ
処理期間 通常よりやや長いという声有り 標準処理期間
必要書類 電子データ 原本や写し提出

在留資格認定証明書の申請

在留資格認定証明書は、外国人が日本で就労活動を行うための適格性を証明する重要な書類です。申請は原則として日本国内の受入れ機関(企業等)が行います。オンライン申請システムを利用する場合は、事前に利用者登録が必要です。

申請書類の準備と記入方法

基本提出書類

提出書類のチェックリスト

確認項目 チェックポイント
申請書 - 記入漏れがないか - 押印は適切か - 日付は正しいか
証明書類 - 有効期限内か - 原本またはその写しか - 翻訳は添付されているか
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必要書類の詳細解説

就労ビザの申請に必要な書類は、申請者本人に関する書類と受入れ企業に関する書類に大別されます。2024年の制度改正により、一部の書類については電子データでの提出が可能となりましたが、原本提出が必要な書類も依然として存在します。

申請者本人の提出書類

書類名 注意点 原本/写し
学歴証明書(卒業証明書・成績証明書) 日本語の翻訳添付(英語については翻訳不要) 写し可
職務経歴書 具体的な職務内容の記載必須 原本
資格証明書 必要な在留資格でのみ必要 原本が望ましい

受入れ企業の提出書類

必須書類一覧(カテゴリー2以上の場合法定調書合計表以外不要)

  • 雇用契約書または採用条件書
  • 会社の登記事項証明書(発行後3ヶ月以内)
  • 決算報告書(直近1年分)
  • 事業概要説明書
  • 源泉徴収等の法定調書合計表

オンライン申請の場合、申請時にファイルを添付することになるため基本的には書類原本を入管に渡す必要性はありません。ただ、その場合でも書類によっては入管より原本の提出を要請される可能性はあるので、要請には速やかに応じられるように手元に置いて準備しておくのが望ましいと言えます。

申請後の手続きと注意点

在留資格認定証明書が交付された後も、いくつかの重要な手続きが残っています。特に在留資格認定証明書には有効期限が設けられているため、計画的な対応が必要です。

在留資格認定証明書の受け取り

受け取り時の確認事項

  • 記載内容の正確性
  • 有効期間(通常3ヶ月)
  • 在留期間の確認

在外公館でのビザ申請

  1. 必要書類の準備
    • パスポート
    • 在留資格認定証明書
    • 査証申請書
    • 写真
  2. 申請手数料の支払い
  3. ビザの受け取り(通常5営業日程度)

申請における重要ポイント

就労ビザの申請では形式的な要件を満たすだけでなく、実質的な審査基準も考慮する必要があります。特に給与水準や職務内容の妥当性については慎重な確認が望ましいと言えます。

申請書類作成の注意点

就労ビザの申請において特に慎重な確認が必要なのが給与条件と職務内容です。給与額については同様の職務に従事する日本人と同等以上の水準を確保する必要があります。具体的には新卒の場合、月額おおむね21万円以上などが目安となりますが、地域や業種によって適切な水準は異なってきます。当然ながら最低賃金以下であるなどは論外です。

職務内容については、その専門性や技術性を具体的に説明することが重要です。特に、学歴や職歴と従事予定の業務との関連性を明確に示す必要があります。例えば、IT企業での就労の場合、大学での専攻内容やこれまでの実務経験で習得した技術が、どのように業務に活かされるのかを詳細に記載します。とはいえ技術人文知識国際業務の職務関連性については近年緩和傾向にあり、依然と比較すると緩やかな関連性でも認められる場合が多くなってはいます。

特に注意が必要な書類不備の例:
雇用契約書における職務内容の記載が抽象的すぎる場合(「営業職」「技術職」といった漠然とした記載)や、給与額が最低賃金ギリギリの水準である場合は再提出となるリスクが高まります(いきなり不許可よりも一旦入管より照会がある場合が多い)。具体的な業務内容やその職務における専門性を明確に示すことが望ましいです。

在留資格変更許可申請の場合

在留資格変更許可申請の場合でも申請理由の説明が重要となります。例えば、留学から就労への在留資格変更の場合、学んだ専門分野と従事予定の職務との関連性を明確に示す必要があります。申請書の記載だけでなく、理由書でなぜその職務に従事する必要があるのか、どのような知識や技能を活かせるのかを具体的に記載するのが望ましいです。

また、雇用契約書の内容については慎重な確認が必要です。契約期間、就労時間、給与額、職務内容などの基本条件に加え、社会保険の加入状況なども審査の重要なポイントとなります。特に雇用形態が派遣や請負の場合は、より詳細な説明が求められる場合があります。

基本的な必要書類

書類の種類 特記事項
在留資格変更許可申請書 申請人と所属機関の両方の署名が必要
会社の登記事項証明書(発行後3ヶ月以内)
雇用契約書 具体的な職務内容、給与体系を明記
学歴証明書(卒業証明書・成績証明書) 日本語の翻訳添付(英語については翻訳不要)
決算報告書(直近1年分)
事業概要説明書 具体的な事業内容のパンフレットなど
源泉徴収等の法定調書合計表 受付印のあるもの

オンライン申請システムの使用方法

2024年より本格的に運用が開始されたオンライン申請システムでは従来の窓口申請と比べて手続きの効率化が図られています。特に重要なのは事前の利用者登録です。登録には通常5営業日程度の処理期間を要することが多いようです。

申請データの入力では、特に慎重な確認が必要です。入力項目は多岐にわたるため、必要な情報や書類を事前に準備した上で一度の入力で完了できるよう計画的に進めることが重要です。特に、添付書類のアップロードでは、ファイル形式やサイズに制限があるため、事前の確認と準備が必須となります。ファイルサイズの上限が10MBとかなり小さいため、圧縮は必須となると思われます。

項目 具体的な注意点
給与額 日本人と同等以上の水準であること
職務内容 専門性・技術性が明確であること
学歴・職歴 職務との関連性が説明できること

特殊なケースへの対応

標準的な申請手続き以外にも状況に応じて特別な対応が必要となるケースがあります。特に在留資格の変更や資格外活動の許可申請については、個別の要件を確認する必要があります。

この記事の書き手は申請取次行政書士勝見功一

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