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永住者の配偶者ビザ完全ガイド|申請方法・必要書類・審査ポイント・FAQ【2025年最新版】

日本で永住資格を持つ方と結婚された外国籍の配偶者の方が、日本での居住を継続するために取得する在留資格が「永住者の配偶者等」ビザです。このビザは、法務省が定める厳格な基準と運用方針に基づき、慎重に審査・発給されます。本ガイドは、2025年時点の最新法令、通達、および実際の運用実績を基礎情報とし、申請者ご本人、申請を予定されている方、そして実務担当者の方々にとって、最も信頼できる情報源となることを目指し、ユーザー目線と専門家目線の両方から詳細に解説します。

調べたい項目をすぐ見つけられるように目次・章間リンクを徹底し、用語の定義や必要書類・FAQは根拠となる公式資料へ直結。わかりやすい図解や申請フロー、実例、注意事項、コラムまで網羅し、はじめての方も、専門家も、常に最新情報が手に入る工夫をしています。永住者の配偶者ビザの申請においては、結婚の真実性、生活の実態、そして経済的な安定性が重要な審査ポイントとなります。これらの要素について、多角的な視点から詳細に解説していきます。


永住者の配偶者ビザとは

永住者の配偶者等」という在留資格は、日本で永住者または特別永住者の資格を持つ方の配偶者(夫または妻)、あるいは日本で出生し現在日本に在留している実子に与えられる、身分に基づく在留資格です。

同じ「身分に基づく在留資格」であっても、「定住者」の在留資格とは、その対象となる範囲や、審査において重視されるポイントが一部異なります。本ページでは、法務省および出入国在留管理庁の公式な情報に基づき、用語の定義から法的な根拠、そして最新の運用状況に至るまでを徹底的に解説していきます。特に、「永住者の配偶者」としての申請を検討されている方、または既に申請中の方にとって、正確で信頼できる情報源となることを目指します。

公式情報


他配偶者ビザとの違い・比較

比較項目 永住者の配偶者等 日本人の配偶者等 定住者(配偶者類型)
対象配偶者 永住者・特別永住者 日本人 日系人、離婚等その他特定の事由による者
配偶者以外の対象 あり(実子) あり(実子) なし(※)
申請で重視事項 結婚の真実性 生活実態 公的義務の履行(※) 経済的安定性(※) 結婚の真実性 生活実態 在留歴・扶養・特定事由
必要書類 永住者・配偶者双方の国籍国の婚姻証明書等 戸籍謄本・国籍国の婚姻証明書等 個別要件毎
永住申請への特例 対象(婚姻3年+日本滞在1年等) 対象(同左) 対象(5年)

※定住者はやや特殊な在留資格であり、別に確認していただくことをおすすめします。上記はあくまでも「定住者の配偶者等」といったような定住者の配偶者を直接対象とする身分系ビザはないこと、定住者の子(未成年・未婚・扶養を受ける者)」については定住者の在留資格が認められるということのみです。 また、基本的には日本人の配偶者と審査は変わらないが、公的義務の履行や経済的安定性についてやや厳しく見られるという意見もあります。 誤認申請を防ぐため、法定根拠に基づき自分に最も適した申請種類を必ず事前確認しましょう。 →詳細は入管法別表第二、法務省公式リストを必ず参照してください。​


申請の種類

「永住者の配偶者等」ビザの申請は、申請者の状況に応じて主に3つの方法があります。ご自身の状況に最も適した申請方法を選択することが、スムーズなビザ取得への第一歩となります。

  • 認定証明書交付申請(COE) この申請方法は、日本にいる永住者の配偶者(またはその実子)を海外から呼び寄せる際に必要となります。まず、日本国内の出入国在留管理局に「在留資格認定証明書(COE)」の交付を申請します。COEが交付されたら、申請者(外国人配偶者)は、本国の日本大使館または領事館で査証(ビザ)の申請を行い、それが発給された後に日本へ入国するという流れになります。入国管理局でCOE申請 → 海外日本大使館・領事館で査証申請 → 日本入国。

  • 資格変更申請 現在、日本に在留しており、留学、技術・人文知識・国際業務、あるいは短期滞在など、他の在留資格を持っている方が、「永住者の配偶者等」の在留資格に変更したい場合に利用します。この申請は、日本国内の居住地を管轄する地方出入国在留管理局で行います。ただし、短期滞在からの変更は基本的には例外扱いであり、特別な事情を必要とすることには注意が必要。

  • 更新申請 現在、「永住者の配偶者等」の在留資格を持っており、その在留期間が満了に近づいている場合に、在留期間の更新を求める申請です。こちらも、日本国内の居住地を管轄する地方出入国在留管理局が申請窓口となります。更新申請の際は、引き続き「永住者の配偶者」としての要件を満たしているかどうかが審査されます。

主な必要書類

申請種別ごとに書類が異なるため、必ず公式リストを最新情報で確認してください。

認定証明書交付申請(COE)の主な例:

  • 世帯全員の記載のある永住者の住民票

  • 婚姻証明書(永住者・配偶者双方)

  • 申請人・配偶者双方のパスポートコピー

  • 住居証明(賃貸契約や持ち家の場合は登記事項証明書など)

  • 収入証明直近2年分(住民税課税証明書、納税証明書等)

  • 身元保証書

  • 交際経緯・質問書

不備が多い例:

  • 必要な事項の全て記載された住民票の写しを用意していない

  • 翻訳の不備

  • 収入・納税関連書類の不足​

→公式提出書類のチェックシート


審査基準・期間・注意事項

審査基準は「婚姻の真実性」「生計の安定」を中心に多面的かつ慎重に行われます。​永住者の配偶者ビザでは日本人の配偶者と比較してより経済的安定性などについて厳しいとする見解もあります。

2025年時点の標準審査期間:

  • 認定証明書交付申請(COE): 約2〜3か月​

  • 変更申請: 約40〜55日

  • 更新申請: 約1か月弱

※上記はあくまで目安であり、申請時期、申請者の状況、管轄の出入国在留管理局の混雑状況により変動します。特に近年は申請数の増加により、COE申請の審査期間が長期化する傾向が見られます。

審査の重要ポイント:

  • 偽装結婚防止(写真、メール、SNSのやり取り、共通の知人からの証言など交際・婚姻経緯の客観資料)

  • 経済的基盤(直近の課税証明書や納税証明書など世帯全体収入、賃貸契約書や不動産登記簿謄本など住居の安定)

  • 納税・年金・健康保険等の公的義務を適切に履行していること​が望ましいのは当然

永住者の配偶者ビザの審査ではこれらの要素が総合的に判断されます。申請者は自身の状況を正確に把握し、書類作成に細心の注意を払う必要があります。特に、交際経緯や生活実態に関する書類は具体性を持たせることが重要です。

不許可理由・追加資料リカバリー

「永住者の配偶者等」ビザの不許可は申請者にとって大きなショックですが、その理由を正確に把握し、適切に対処することで再申請やリカバリーの道が開けます。主な不許可理由は

  • 婚姻や交際経緯の不自然さ

  • 収入/生活基盤の不安定

  • 別居・虚偽申告の疑い

  • 証明資料・写真の不足

追加資料の提出指示があった場合はその指示内容を正確に理解するように努め、速やかに論理的な根拠資料を準備し提出しましょう。交際期間が短い場合や年齢差が大きい場合でも、二人の関係性が客観的に証明できる写真、メールのやり取り、友人・知人からの理由書などを提出することで、結婚の真実性を補強することは可能ですし、収入面での懸念がある場合は預貯金や配偶者の収入証明、将来の収入見込みなどを具体的に示す資料が有効となります。

再申請は十分な状況改善・分析がなければ最初の申請時よりは厳しくなる傾向もあると言われ効果的なリカバリー戦略を立てることが強く推奨されます。専門家(行政書士等)への速やかな相談により、過去の事例や入管の運用動向を踏まえ、個々のケースに合わせた最適なアドバイスや書類作成のサポートを受ける事も可能です。

収入・生活要件、家族事情

申請では原則「安定した世帯収入」と「継続的な住居・生活体制」が求められます。 子どもとの同時申請がある場合は、状況説明・扶養可能である証明書類添付の必要あり。 生活困難や生活保護受給懸念時は、事前に担当窓口や行政書士相談を行うようにしましょう。​

別居・離婚・家庭問題

更新時の正当事由(病気・仕事等)による別居は、その内容を詳細に説明できれば許可可能性が残ります。 離婚時は在留資格変更(定住者等)の可能性があるのは日本人の配偶者と同様です。

国籍・出身国別の注意

在留資格認定証明書交付申請時は中国・フィリピン・ベトナム等は、結核スクリーニング関連のその他追加資料が必要な場合があります。 公式FAQや案内のチェックを怠らないようにしましょう。これにより、申請プロセスがスムーズに進み、永住者の配偶者ビザの取得可能性を高めることができます。また、これらの追加資料の準備には時間がかかる場合があるため、余裕を持った計画が重要です。

最新法改正・重要通知

2025年10月時点、永住者の配偶者等ビザ自体を直接対象とする大きな法改正はありませんが、入管全体の運用方針(審査の厳格化、経営管理ビザ等)は常に変化しています。​例えば、近年の入管法改正により、一部の在留資格(例:経営・管理ビザなど)では審査基準の厳格化が進んでおり、これは間接的に他の在留資格の審査にも影響を与える可能性があります。 大きな法改正がなくとも、内部運用の変更や追加資料の指示が頻繁にあるため、必ず公式サイト・最新通達情報をチェックしましょう。

FAQ・実例Q&A

Q:永住者の配偶者ビザは、どれくらいの期間で許可されますか?
A:COE(海外呼び寄せ)は2〜3か月。国内変更は40〜55日程度とされていますが、2024年あたりから申請数の増加から認定証明書交付申請は長くなる印象であり、特に東京や大阪などではかなり長い例も少なくありません。​認定証明書交付申請の場合、かなり早めの準備も備えとしては必要かもしれません。

Q:審査にあたり、追加資料としてどのようなものが求められますか?
A:ケースによるので一概には言えませんが、交際経緯詳細、生活実態説明、収入・生活証明などが多いです。永住者の配偶者ビザの申請では、特に結婚の真実性や生活基盤の安定性が重視されるため、これらの点を補強する資料が求められることが多いと言えるでしょう。

Q:収入が不安定な場合、永住者の配偶者ビザは不許可になりますか?
A:収入が不安定であっても預貯金があるなど、日常生活に支障がない範囲であることが証明できれば、許可される可能性はあります。しかし、生活保護の受給を予定している場合などは、不許可となるリスクが高まります。このようなケースでは、申請前に出入国在留管理庁(入管)や行政書士などの専門家に相談することをお勧めします。​

Q:婚姻期間が短い場合や、夫婦の年齢差が大きい場合でも、永住者の配偶者ビザは取得できますか? A:交際や結婚の真実性が客観資料で十分説明できれば可能性はあります。交際や結婚が真実のものであることを客観的な資料で十分に説明できれば婚姻期間の短さや年齢差は必ずしも不許可の理由にはなりません。結婚の真実性を証明するために、二人の出会いから結婚に至るまでの経緯を詳細に記述した書類や、一緒に過ごした証拠となる写真などを提出することが有効です。詳しくは下のリンクから。

Q:永住者の配偶者ビザを取得した後、将来的に永住申請をすることは可能ですか?
A:「永住者の配偶者等」の在留資格を持つ方は婚姻期間が3年以上経過し、かつ日本での在留期間が1年以上経過しているといった一定の要件を満たすことで、永住許可申請の対象となります。この特例は、「日本人の配偶者等」の在留資格にも適用されます。​

Q:配偶者ビザ申請の際に納税証明書がない場合はどうすれば良いですか?
A:納税証明書がない場合でも状況に応じて対応策があります。例えば、住民税課税証明書や納税証明書が発行できない理由を説明する書類を添付するとともに預貯金通帳のコピーや海外での納税証明・保有資産の証明など、代替手段を検討することができます。詳細については以下のリンクをご参照ください。その他の情報にも以下のリンクからアクセス可能ですので是非お役立てください。​

配偶者ビザ申請で交際歴が短い場合のより詳細な解説
配偶者ビザ申請で年齢差が大きい場合のより詳細な解説
配偶者ビザ申請の納税証明書がない場合の対処法の解説

この記事の書き手は申請取次行政書士勝見功一

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