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特定技能制度は2019年4月の創設から段階的に拡充されており、2024年3月には2号の対象分野が11分野に拡大、さらに2025年4月には介護分野での訪問系サービスが解禁されるなど、制度改正が続いています。
実務では出入国在留管理庁が公表している99問のQ&Aと各分野別運用要領を組み合わせて判断する必要がありますが、「公式Q&Aだけでは解決しない現場の疑問」が多数存在します。 本記事では申請取次行政書士が在留申請の実務で頻繁に聞かれる質問を出入国在留管理庁・JITCO等の公式資料に基づき整理し、「リスク回避」の観点から回答します。
A. できません。 永住許可のガイドラインにおいて、就労資格5年の要件から「技能実習」および「特定技能1号」の期間は明確に除外されています。特定技能1号のまま何年働いても、永住申請に必要な就労期間としては「0年」扱いです。 一方で、特定技能2号の在留期間は「就労資格」としてカウントされるため、2号へ移行してから(または他の就労資格へ変更してから)5年経過すれば、永住申請の土俵に乗ります。
A. 自動移行ではありません。 特定技能2号は「熟練した技能」を持つことが要件であり、自動的に昇格する仕組みではありません。各分野で実施される「2号特定技能測定試験」(および日本語要件が必要な場合もあり)に合格し、かつ実務経験要件(管理者経験など)を満たした上で、在留資格変更許可申請を行う必要があります。そもそも1号が存在しても2号が存在しない分野もあります。
A. 原則認められません。 特定技能1号では、配偶者や子どもの帯同(在留資格「家族滞在」)は認められていません。 ただし、「人道的配慮が必要な場合」として、留学生時代からすでに日本で同居していた配偶者・子がいる場合に限り、在留資格「特定活動(告示外)」への変更が例外的に認められるケースがあります。とはいえあくまでもすでに同居していた(日本に住んでいた)家族が対象であり、新たに国外から呼び寄せることができるわけではないことには注意が必要です。 一方、特定技能2号へ移行すれば、要件を問わず配偶者・子の帯同(家族滞在)が可能になります。
A. 条件を満たせば可能です。 技能実習2号を「良好に修了」しており、かつ特定技能で従事する業務と実習職種に関連性が認められる場合、「技能試験」と「日本語試験」の両方が免除されます。 「良好に修了」の証明には、以下のいずれかが必要です。
技能検定3級(または専門級)の実技試験合格証
実習実施者(受入企業)が作成した「評価調書」
A. 代替書類で対応できる場合があります。 倒産や音信不通などで評価調書が入手できない場合、「評価調書を提出できない理由書」に加え、当時の指導員や組合職員が作成した「実習状況報告書」などを提出することで、入管が総合的に判断する運用があります。諦めずに専門家へ相談してください。
A. 「同等の業務に従事する日本人と同等以上」が必要です。 比較対象となる日本人が社内にいる場合は、その社員の給与(基本給+手当)を下回ってはなりません。 日本人がいない場合は、近隣同業他社の水準や、ハローワークの求人賃金などを参考に設定します。 【重要】 技能実習生と同じ給与設定(最低賃金ギリギリなど)にすると、「技能実習2号修了者は一定の技能があるはず」という前提と矛盾するため、不許可になるリスクが高まります。
A. 可能ですが、要件が厳格であり、中小企業では委託が一般的です。 自社支援を行うには、以下の要件を満たす必要があります。
支援責任者が、過去2年以内に中長期在留外国人の受入れ実績(または生活相談実績)があること。
支援担当者が、外国人への指揮命令権を持たない(別部署である)こと。
過去に労働法令違反や入管法違反がないこと。 特に「2」の中立性要件がネックとなり、多くの企業は登録支援機関へ支援業務を全部委託しています。
A. 法令上の上限はありません。 相場は月額2万〜3万円(1名あたり)であるとさあれていますが、サービス内容(通訳頻度、訪問回数、緊急時対応)によって異なるようです。 【禁止事項】 義務的支援にかかる費用(委託費など)を、外国人本人に負担させることは法令で厳しく禁止されています。発覚した場合、受入機関としての認可が取り消されます。
A. 必須です。 最初の外国人を受け入れてから4ヶ月以内(分野によっては「申請前」)に、各省庁が所管する分野別協議会への加入手続きを行い、構成員になる必要があります。未加入のままだと、次回のビザ更新や新規受入れができなくなります。
A. 同一分野内(試験合格済みの他分野含む)であれば転職可能です。 ただし、単純な「職業選択の自由」ではなく、転職先の企業で新たに「在留資格変更許可申請」を行い、許可を得てからでなければ働けません(届出だけでは不可)。この手続きには通常1ヶ月〜2ヶ月かかるため、退職と入社のタイミング調整が重要となります。
A. いいえ、求職活動を行うのであれば在留可能です。 契約終了後もハローワークに登録して求職活動を行っている場合などは、在留期間の満了日まで在留が認められます。 ただし、正当な理由なく3ヶ月以上就労も求職活動もしていない場合は、在留資格取消しの対象となります。
A. 受給要件を満たせば、日本人と同様に給付されます。 雇用保険に加入しており、離職前2年間に被保険者期間が通算12ヶ月以上あるなどの要件を満たせば受給可能です。ハローワークで手続きを行ってください。
A. 原則として認められません。 技能実習は「実習計画を修了すること」が前提の制度であるため、実習期間中の特定技能への変更は認められません。 例外として、「実習先が倒産して実習継続が困難」などのやむを得ない事情がある場合に限り、変更が認められることがあります。
A. 更新不許可の直接原因になります。速やかに納付・相談してください。 ビザ更新時に課税・納税証明書を提出するため、未納は確実に入管にわかると考えてください。一括納付が難しい場合は役所で分割納付の相談をし、「納付の意思と計画」を示す資料を申請時に添付する必要があります。
A. 不可能です。 受入れ企業には社会保険・労働保険の適正加入が義務付けられています。法人の場合は社会保険強制適用ですので、未加入の状態では特定技能の受入れ自体が認められません。
A. 退職理由により、入管への届出様式が異なります。
自己都合退職/契約期間満了: 「特定技能雇用契約に係る届出書」を提出。
会社都合退職/行方不明: 「受入れ困難に係る届出書」を提出。
いずれの場合も退職から14日以内に入管へ届け出る義務があります。また、ハローワークへの外国人雇用状況届出も忘れずに行ってください。
A. 原則できませんが、特定技能2号の一部では例外が認められる場合があります。 特定技能1号は特定の分野でのフルタイム就労を目的とした在留資格であるため、原則として資格外活動許可(副業)は認められません(※)。 一方、特定技能2号については他の就労資格(技術・人文知識・国際業務等)と同様に、「本業の遂行を阻害しないこと」等の要件を満たし、かつ、その活動が単純就労(コンビニや配送等)ではない場合には、例外的に資格外活動許可を受けて副業を行うことが認められる可能性があります(ただし現時点での運用実績は極めて限定的なようです)。
※なお、農業・漁業分野においては、複数の事業者のもとで従事する形態(派遣雇用等)が認められていますが、これは雇用契約上の「派遣」であり、個人での副業とは異なります。A. 事業所単位で「日本人等の常勤介護職員総数」までです。 常勤の日本人職員(および永住者・定住者等の職員)の数を超えて、特定技能外国人を受け入れることはできません。
A. 「常勤職員の総数」までです。 1号特定技能外国人の数は、受入企業の常勤職員数(技能実習生・1号特定技能を除く)を超えてはなりません。
A. 11分野(工業製品製造業分野は3区分のみ)です。 特定技能1号の16の特定産業分野のうち、介護分野(※在留資格「介護」があるため)、自動車運送業分野、鉄道分野、林業分野及び木材産業分野を除く11の特定産業分野が特定技能2号による外国人の受入れ対象分野となっています。 ただし、工業製品製造業分野については、機械金属加工区分、電気電子機器組立て区分、金属表面処理区分に限られます。
特定技能制度のQ&Aは出入国在留管理庁の公式Q&A(99問)とJITCOのFAQを組み合わせて確認することで、ほとんどの疑問が解決できます。 ただし、実務では「公式Q&Aに載っていない個別事情」や「複数の要件が絡む判断」が必要になることが多いため、迷った際は自己判断せず、専門家や管轄の入管へ事前相談することをお勧めします。