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外国人社員の離職理由として、給与や人間関係と並んで多いのが「将来(ビザ)への不安」ではないかとの声があります。 特に結婚や日本への永住を真剣に考えている優秀な層ほどこの問題に敏感なようです。
実は、外国人材雇用の現在主流となりつつある「特定技能1号」は、どれだけ長く働いても(上限5年ではありますが)永住権の申請要件にカウントされないという日本に永住したい外国人にとって致命的ともいえるようなデメリットがあります。 これを知った外国人社員は「この会社にいても未来がない」と感じ、より良いビザ(特定技能2号や技人国)をサポートしてくれる企業へ転職してしまう可能性もあります。
本記事では、外国人社員の「定着率」を改善するための戦略として、あえて特定技能を選ばず「技術・人文知識・国際業務(技人国)」で採用を目指すメリットを解説します。
永住権を取得するには、原則として「引き続き10年以上在留し、そのうち5年以上は就労資格(就労ビザ)で在留していること」が必要です。
しかし、令和7年10月改訂の永住許可ガイドラインでも明記されているとおり、技能実習と特定技能1号の在留期間は、この「就労資格5年」に含まれません。
| パターン | 在留歴 | 総在留期間 | 就労期間 | 10年を満たした時の永住申請 |
|---|---|---|---|---|
| Aさん(特定技能1号) | 留学(4年)→特定技能1号(5年) | 9年 | 0年(カウント外) | 不可 |
| Bさん(技人国) | 留学(4年)→技人国(5年) | 9年 | 5年(カウント) | 可能 |
外国人にとって、永住権は「住宅ローンが組める」「転職の自由度が上がる」「更新手続きがなくなる」という生活基盤そのものです。
「1日目から永住権へのカウントが始まる技人国」は、それだけで強力な福利厚生となり、離職防止につながる場合があります。
特定技能1号のもう一つの大きなデメリットは、「家族の帯同(配偶者・子)」が原則認められないことです。
例外として、「特定技能1号へ変更する前から、すでに日本に中長期在留者として在留していた配偶者・子」に限り、在留資格「特定活動」への変更が認められる場合があります。
しかし、これは極めて限定的なケースであり、以下の条件を満たす必要があります。
変更前から法的に有効な婚姻関係があること(内縁関係は対象外)
配偶者もすでに日本に在留していること
社会通念上の夫婦の共同生活が実態として認められること
つまり、「特定技能で働き始めてから結婚した」「母国にいる家族を呼び寄せたい」というケースでは、家族帯同は認められません。要するに留学生などが日本ですでに家族と暮らしていた場合などに特定技能に変更した場合などの極めて限定的なケースを想定しているものです。
母国に妻子を残しての単身赴任は精神的な負担が大きく、3〜5年で限界を迎えて帰国してしまうケースが後を絶ちません。
一方、技人国ビザなら要件を満たせば最初から配偶者・子を「家族滞在」の在留資格で呼び寄せることができます。 家族と一緒に日本で暮らせる環境を提供することは、給与アップ以上の定着効果をもたらします。
| 項目 | 特定技能1号 | 技術・人文知識・国際業務 |
|---|---|---|
| 永住権要件 | カウント不可 | カウント可能 |
| 家族帯同 | 原則不可 (極めて限定的な例外あり) | 可能 |
| 在留期限 | 通算5年まで | 無制限(更新すれば定年まで可) |
| 転職制限 | 同一分野以外は試験を受ける必要あり | 職務内容に関連する分野なら可 |
| 支援義務 | あり(月3万円の委託費) | なし |
もし、採用候補者が「大学(短大含む)卒業」または「日本の専門学校卒業(専門士)」の資格を持っているなら、特定技能ではなく技人国ビザでの採用を検討する方が望ましいといえます。日本の大学を出てN1レベルの日本語能力があるならあ特定活動46号という選択肢もあります。
業務内容に「生産管理」「通訳・翻訳」「品質管理」「フロント業務(インバウンド対応)」などの現場作業ではなく三文的な業務と言える要素があれば、技人国が許可される可能性があります。また現場と専門業務の複合的内容ならば特定活動46号もありえます。
採用コスト削減:支援委託費(月3万円〜)が不要
定着率向上の可能性:永住権への道筋が見えるため、長く働いてくれる
モチベーションUP:「単純労働者」ではなく「専門職」として扱うことで、本人の自尊心を満たせる
詳しくは、以下の記事もあわせてご参照ください。
👉 特定技能は割高?「技人国ビザ」と採用コスト・手間を徹底比較|3年で100万円以上の差が出る理由
人手不足の時代、外国人材に「選ばれる企業」になるためには単に給与を上げるだけでなく、彼らの人生設計(永住・家族)に寄り添ったビザを用意することが重要といえるでしょう。
「特定技能でしか雇えない」と思い込む前に、一度専門家にご相談ください。 御社の業務内容を詳細にヒアリングし、「コスト削減」と「定着率向上」を両立できる最適な在留資格をご提案します。